ビジネスマンなら一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
「仕事ってのはな!きちんとPDCAを回していくことが大事なんだよ!」
そもそもPDCAとは
Do・・・実行
Check・・・確認、評価
Action・・・再実行、改善
の略である。
計画して、やってみて、良かった点悪かった点を確かめて、
次はこうしてみようと計画し、またやってみる。
この繰り返し(PDCAサイクル)を続けていくことで螺旋状にビジネスを
ランクアップさせていくことを指す。
さて、先の言葉を声高に叫ぶ上司は同時にこうも呟くだろう。
「うちの会社にはPDCA根付かないなぁ。どうしてだろう」
なぜできないのか。私なりに考えたので書いていきたいと思う。
【よく聞く課題】「P・Dまでしかできない」
計画を立てて、実行をしたがいいが、それを評価して次につなげることができない・・・。
次の企画は前回の反省もそこそこに
新しいウケそう(だけど別に根拠はない)企画を考えて実行してしまう。
それの繰り返しでここまで来てしまった・・・。
そういう方は案外多いのではないだろうか。
問題点1「評価基準のあいまいさ」
そもそも計画時に明確な評価基準=数値目標を立てていないのではないか?
ということがあげられる。
評価基準がなければ、当然評価などできるわけもない。
問題点2「評価基準を他人任せ」
個人的にはこれが一番の問題ではないかと考えている。
上司が計画を立てて、部下が実行し、上司が評価する。
まぁそれが通常の業務の流れだろうが、人手不足の現場では
プレイングマネージャーも多いのではないだろうか。
で、自分で自分を評価するってのは結構苦痛である。
上手くいかなかったら、自分が責任を取らないといけない。
自分が無能であると思われるのは怖い。
すると、何が起きるか。
評価基準が甘くなるか、そもそも評価基準を作らず計画をスタートし、
そこそこの成果があれば「まぁええんちゃう?」でうやむやに終わらせてしまう。
そんな状況を、これまたクソ忙しい上司が見逃してしまって数年もたてば
P→D1、P→D2、P→D3、P→D4、P→D5、P→D6・・・が量産される。
そして評価基準を作ることをしてこなかった個人は
評価基準を作るという経験を積めないので、
適正な評価基準が一向に作れるようにならず、
「上司が評価してくれないから、PDCAが回せないのだ」とぼやく。
解決案〈CHECK!〉
上記が問題であるならば、解決案はすぐ思いつく。
計画を立てたら、口に出さなくてもいい、上司の目標と多少違っても構わない。
目標を立てておくのだ。できれば測定しやすい数値目標がいい。
で、実行してみたら評価をしてみる。
・達成したなら、なぜ達成できたのか?
・達成できなかったのなら、なぜ達成できなかったのか?
Hint!
なぜ達成できなかった(できた)かを分析するときは
スタートからゴールまでの道筋を分解していくと原因が分かりやすい。
例)スーパーの青果コーナーでバナナを10個売ると目標を立てた。
施策:チラシに特売価格で掲載
店内にPOPを設置
〈お客様の動き〉
↓ ←チラシは見られたのか?内容はどうだったのか?
来店 ←カゴや挨拶はあったのか
↓ ←青果コーナーへ導くことはできていたのか
青果コーナーへ ←バナナは目立っているか。
↓ ←在庫は十分か。
バナナを手に取り←POPは見やすかったか
↓ ←ディスプレイはどうだったか
レジへ ←接客に不備はなかったか
とまぁ適当に8項目書いたが、
達成できたら上記のどこがよかったのか
達成できなかったら上記のどこが悪かったのか
それを評価して次に生かす。
ここまでがP→D→Cである。
〈Action!〉
さて、次の施策を考えよう。
この時前回をことをすっかり忘れて新しいことに挑戦してしまうと
今までとなんら変わらぬ愚策量産の連鎖となってしまう。
多少毛色は変えるにしろ、前回の反省を少しは反映させたい。
バナナは6個しか売れなかったとしよう。
何が悪かったのか。
来客数は増えていた。チラシは見られている。
おそらくPOPがダメだったのだろう。
情報を詰め込みすぎて見づらくなっていたのかもしれない。
もっと内容を絞ってすっきりさせた方がよかったかも。
じゃあ次はトマトを10個売ってみよう←次の目標数値
POPは情報を減らして価格を全体の半分を使って書いてみよう。
・・・
こうして経験を積んでいけば
PDCAを回すということが自然と身についていき、
ひいては企業文化としてPDCAを回すということにもつながっていくのではないだろうか。
私もつい思い付きで適当なことを始めてしまう。
気を付けていきたい。