革の選び方

レザークラフトを始めようと思ったら、まずやらないといけないこと。

そう、革を手に入れなければならない。

世の中にはいろんな場所で、色んな革を売っている。

一般的には牛、豚、馬、鹿、ヤギなんかが多いだろうか。

少し変わったトコだとヘビ、トカゲ、カエル、ゾウ、カバ、アザラシ、ウサギ、サメ・・・ウナギの革なんてのも売ってたりする。

そうそう、こないだピラルクの革を見た。一枚3cmはあろうかという巨大な鱗の付いたワイルドな革だった。値段もワイルドだった。

まぁ今回はエキゾチックレザー(ヘビとかトカゲとか、そういうの)は今回は置いておいて、これから諸兄が一番使うであろう牛革について書いていく。

【牛革とは?】

牛革というくらいなので、牛の革である。

革というのは基本的に食肉の副産物である。牧場のウシさんの命をいただいて、お肉は食べて、皮をタンナー(生皮を革に加工する所)で革にする。

その時に各タンナー独自の色んな加工法があって、それによって色んな牛革が生まれるのだが、今回は割愛する(またいつか記事を書いたらリンクでも貼ろうかな)。

さて、同じタンナーて作った牛革でもさらに部位によって表情が異なる。

自分の手の甲と手のひらを見て貰えば分かると思うが、シワ(血管の配置)の入り方が違うだろう。

牛革も同じで部位によってシワ(シボと言う)の入り方や、柔らかさ、伸びやすさなんかが違う。

これは一枚革=半裁(一頭を背中から半分にカットしたモノ)を買うようになるとよく分かってくるが、ここを見ている諸兄はまず小さいハガワから買うことになるだろうから、参考までに流し読みしておいて欲しい。

革沼にハマって抜けられなくなったら、一緒にどこまでも沈んで行こう。楽しいぞ。

また部位の違いについては別記事を書いていこうと思う。

【どこで売ってる?値段は?】

で、革ってどこで売っているの?と問われれば、ひとまず町の手芸屋さんや東急ハンズさんの革コーナーに行くと、すでにカットされたハガワが並んでいるはずだ。

必要な工具もそこでまとめて買えることが多いので、初心者はとりあえずハンズに行け。

慣れてきたら革屋さんに行くといい。

革屋さんには様々な革がきちんと分類されて(店によっては雑多に)置かれている。

ちなみにうちAigiS the BackgrounD(GoogleMAP)
初心者の方が使いやすい革に絞って取り扱うようにしている。
工具の貸し出しや、キットを使ったワークショップを行っている。
もちろんテーブルの時間貸しや、サブスク(月額使い放題)で
オリジナル作品を作ることも可能だ。

手芸屋さんなどで買うよりも安く買えたり、部位(ショルダー(肩)とかバット(お尻)とか)や厚さがきちんと明記されていて分かりやすかったり、同じ革をリピートできたり(手芸屋さんはアソートが多い)するので、本格的にレザークラフトを続けていくなら、お気に入りの革屋さんを見つけるべきだ。

私は関東に住んでいるので、浅草橋や浅草の革屋さんが集中しているエリアをラウンドすることが多い。
★よくまとまっていたサイトを見つけました★

価格についてはほんとピンキリだ。

手芸屋さんやハンズのハガワは300円くらいから1000円くらいが多いだろうか。

当然大きくなれば価格も上がるので、長財布を一個作るなら、3000円〜5000円くらいを見込んでおくといいと思う。

プレゼントにコインケースを作ってやろうなんていうお洒落男子はA4くらいの大きさの革を1000円くらいで買うといい。

ちなみにイタリアンレザーなんかを見だすと途端に価格が上がる。ザックリだが、1.5倍〜2倍位になる。仕上がりや経年変化で明らかな違いが出てくるし、愛着もひとしおなので、最初の一個にはおススメしないが、ぜひ挑戦してみてほしい。

【どんな革を選ぶ?】

さて、手芸屋さんにやってきた。目の前にはハガワがたくさん並んでいる。どれにしよう。。。

極論、どれでもいい。自分の好みに合う革を見つけられれば、それが一番だ。

あとは作りたい作品によるので、具体的な作品のイメージを持っておくと選びやすい。

逆に革を見て、こんな作品を作りたいと想像するのも楽しい。

なので、今回は初心者が避けたほうがいいかな?という革の見分け方を書いておこう。

まずは光に透かしてみよう。案外小さな穴が空いていたりする。穴が空いていたらそこを避けて作品を作らないといけない。ロスが多くなるのでよほど表情が気に入った!とかなければやめておいた方がいい。

次に裏面(トコ面という)を見てみよう。

ケバケバしていると思う。

このケバケバの毛足がなるべく短いものを選ぶと扱いやすい革であることが多い。

毛足が長いモノ=ベリー(お腹)部分=繊維が荒く、モロモロする(伸びすぎる)可能性が高いからだ。

表面はシボが大きく入っていて、それはそれで魅力的に見えがちなのだが、まーよく伸びる。せっかくキッチリ測って線引いてカットしてもカッターの力で引っ張られて伸びる。

ボンドで貼り合わせてグッと力を入れたら伸びる。

とにかくよく伸びて寸法通りにいかないのだ。

慣れてくれば伸びる前提でカットしてあとで微調整できるようになるが、初めて、かつコインケースなどかっちりした作品を作るのなら、穴が空いてなくて、ケバケバの少ないあまり伸びない固めの革を選ぶと作りやすいと思う。

※革の加工によってはケバケバが少なくても伸びやすいモノもある。あくまで上記は選ぶ際に頭の隅に置いておく、位でいい。

【まとめ】

レザークラフトを始めるならまずは牛革を買おう。
東京ハンズや手芸屋さんに行こう。300円から1000円くらいで買えるはずだ。
基本好きなものを買えばいいが、(光に透かしてみて)穴の多いものや、裏のケバケバの毛足が長いものは避けよう。

さぁ、革を選んだら、次は必要な工具を見ていこう。

【店舗情報】

【AigiS the BackgrounD】
東京都台東区鳥越2-2-7 スギモトビル1F(GoogleMAP)
TEL:090-8102-2204

革ニキ: