それだけを考えて生きてきた・・・わけではないが、私の人生においてはかなり重要な人生の目的だ。
中学生の時にタトゥーにはまった。タトゥーアーティストになろうとガリガリと絵を描いていた。
結局タトゥーを入れることはなかったけども、今でも眠気覚ましに会議資料の隅っこにトライバル模様のような落書きをしていることが多い。
高校生の時に誘われてバンドを組んだ。小学生の時からピアノを習っていたので、キーボードを担当した。
ロックとの出会いだった。今でも誘ってくれたギタリストとは親交がある。彼は会計士になった。
同時にシルバーアクセサリーにはまった。鋳造に出す必要がなく、自宅で最後まで完成させられる銀粘土を使って、何個もシルバーアクセを作った。自分でブランドを立ち上げて、職人になる・・・そう思っていた。
結局シルバーアクセサリーの職人にはならず、普通に4年制大学の文学部に進学した（一浪した）。
大学生になってもシルバーアクセサリー熱は冷めることなく、作り続けてはいた。
シルバーとレザーは相性がいい。革ジャンを買った。思えばそれがレザーとの出会いだったのだろうか。
就活の時、アパレル企業を受けまくった。落ちまくった。
あかん・・・このままだと就職できん。アパレル以外も探そう。
どういう偶然かまったく覚えていないが、今の会社を見つけて受験して、入社して、早7年だ。
というわけで今は手芸屋の店員をやっている。
（幼稚園の時に描いた夢はぬいぐるみを作る人だったらしい。夢、叶えてるぞ、ぼく(5)）
幸運にも銀粘土もレザークラフトの材料も扱っていた。
他のみんなは私より生地や毛糸の知識はあっても、レザーとシルバーの知識はなかった。
私も当時自慢できるほど知識があるわけではなかったが、勉強した。そりゃーもう勉強した。楽しかったし。
革ジャンを着て、髪をオールバックでキメて、シルバーのリングを指にはめ、レザークラフトをやりたいって人にその方法を伝える。
かっこいいじゃん、と私は思う。
だから私は、革を仕事にしているのだ。